田辺さん名言集 Time is Sweets~時はマカロン~

酒寄希望(ぼる塾)

第7話 「今の私は平気だけど10代の私が傷ついた!」

みなさんこんにちは。ぼる塾の酒寄です。

私の相方田辺さんの名言を通してみんなで気楽になろう!というこの連載。

今回の名言はこちら!

 

今の私は平気だけど10代の私が傷ついた!

 

ある日、田辺さんから「話を聞いて欲しい」と言われました。詳細はプライベートのことなので省きますが、聞いているこちらも心がモヤモヤする内容でした。

 

田辺さん「私はいい大人だから別にこんなことで傷つきはしないよ」

私「うん」

田辺さん「でもね、今の私は平気だけど10代の私が傷ついた!」

 

私は田辺さんのその言葉を聞いた瞬間、鳥肌が立ちました。今まで言語化できずにいた自分のたまに発生する感情の答えにドンピシャのワードだったのです。

 

田辺さん「今の私は無傷!でも、私の中にいる10代の私が傷ついているの! わかる? これ?」

私「わかるよ! わかる!」

田辺さん「良かった! わかってくれて!」

 

田辺さんは続けました。

 

田辺さん「私思うんだけどさ、年をとるって単純な上書き保存じゃないよね。今私40だけど、私の中に10代の頃の自分がいるし、20代の頃の自分もいるし、30代の頃の自分もいるのよ」

私「うんうん」

田辺さん「前にオタク友達と話していたんだけど、推しを前にすると10代の自分が出てくるって。それってさ、上書きされていないからなのよ」

私「推しとの関係って連続であり、瞬間も大事だもんね」

田辺さん「それ推しを長く推しているほど感じるよ。あの日の自分は今もいるのよ

 

田辺さんはそれから、「関係ないけどオタクじゃない人ほど『推し=ガチ恋』にしてくる。オタクは好きの形がいろいろあるから内面が豊かなのよ!」と、非オタクの間違った決めつけに怒り始めました。

 

田辺さん「…あれ? 私たちって何の話していたっけ?」

私「田辺さんの中に10代の自分がいるって話」

田辺さん「それだ! きっとみんなにその感情あると思うんだよね」

私「私もあるよ。前に誰かになんか言われたときに、妙にせつない気持ちになったことあったの。でも、その話題って今の私は全然関係ないしとくに傷つくことでもないの。だから多分、その話題が自分の真ん中にあった20代の私が傷ついていたんだと思う」

 

私はそのとき、結局その感情をなかったことにしました。「今の私には関係ないんだから」と。

 

田辺さん「こういう感情ってさ、今の自分は大丈夫だから、『こんなことで傷ついて大人気ないかな』で済ませちゃいけないと思う」

 

田辺さんはそう言って、高校生時代の田辺さんがお友達と変顔をして笑いあっている写真を見せてくれました。学生時代の写真が必要になることが多い芸人はすぐに提出できるようにいつでも学生時代の写真を取り出せるのです。

 

写真に写る、制服姿の田辺さんはとても楽しそうでした。

 

田辺さん「今の大人になった私が10代の自分を守ってあげなきゃいけないの!」

私「良い写真だね。この子に傷ついて欲しくないよ」

田辺さん「こんなノー天気にふざけた顔している子を傷つけるなんて許せないよ!」

私「でも、どうやったらこの子を守れるの」

田辺さん「まず認める!この子の傷ついた感情をしっかり認めて私が受け止めてあげる!」

私「そうだね。私たちは強い大人だもんね」

田辺さん「それからあの頃の自分が喜ぶことをしてあげるの! 傷ついた気持ちが少しでも癒せるように」

私「10代の田辺さんは何をしたら喜ぶの?」

田辺さん「浜崎あゆみだね。やっぱりあの頃の私はあゆだよ! あゆの音楽を聴く! それから西野カナも! 元気になるよ」

私「あれ? 田辺さんが10代のときって西野カナまだデビューしてなくない?」

田辺さん「くそっ! 年サバ読もうと思っていたのにバレた!」

私「なんでこのタイミングと年サバ読もうと思ったのさ」

 

みなさんも、過去の自分をどうか守ってあげてください。一番の味方はあなた自身です。